矯正で顎を広げると顔が大きくなるか|藤沢市の歯医者・歯科医院|トータル歯科・矯正歯科 湘南辻堂|歯の保存・矯正治療・インビザライン・インプラント治療

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矯正で顎を広げると顔が大きくなるか

矯正で顎を広げると顔が大きくなるか|藤沢市の歯医者・歯科医院|トータル歯科・矯正歯科 湘南辻堂|歯の保存・矯正治療・インビザライン・インプラント治療

2025年11月14日

神奈川県藤沢市辻堂の歯医者、トータル歯科・矯正歯科湘南辻堂の理事長 高橋真広です。
今回は、「矯正で顎を広げると顔が大きくなるか」お話をしていきます。

【目次】

1.「顎を広げる矯正」とは?
2.顎を広げると本当に顔が大きく見えるのか
3.広げ方によって変わる顔の印象
4.顎を広げる矯正のメリット
5.注意すべきリスクとデメリット
6.顔のバランスを整える矯正とは
7.まとめ

1.「顎を広げる矯正」とは?

矯正治療の中には、「顎を広げる(拡大する)」という方法があります。
これは、歯を並べるスペースが足りない場合に、歯列弓(しれつきゅう)=歯が並ぶアーチ状の骨を横方向に広げて、歯が自然に並ぶように導く治療です。
主に小児矯正や、成長期の患者さんに行うことが多く、使用される装置には次のようなものがあります。
・拡大床(かくだいしょう)
・クワドヘリックス
・急速拡大装置(RPE:Rapid Palatal Expander)
これらの装置で上顎の骨を広げることで、歯が並ぶスペースを確保し、将来的な抜歯の可能性を減らすことができます。

2.顎を広げると本当に顔が大きく見えるのか

「顎を広げると顔が横に広がって大きくなるのでは?」と患者様からよく質問をいただきます。
結論から言えば、多くの場合「顔が大きく見えることはありません」。
なぜなら、矯正で広げるのは「骨格そのものを外側に膨らませる」というより、歯が並ぶ基盤(上顎骨の一部)を理想的な位置に整えるという処置だからです。
特に現代人は、あごが小さく歯列が狭い傾向にあります。
そのため、わずかに広げることでむしろ顔のバランスが整い、頬がスッキリ見えることも多いのです。

3.広げ方によって変わる顔の印象

顎を広げる矯正といっても、その広げ方や部位によって見た目の影響は異なります。
・上顎を広げる場合
上顎の幅が狭いと、鼻の下がすぼまり、口元が暗く見える傾向があります。
上顎を適度に広げることで、笑ったときに見える歯のバランス(スマイルライン)が自然になり、明るい印象になります。
逆に、過度に広げすぎると頬の張りが強くなり、やや横広がりに見えることがありますが、臨床的にはごくわずかな変化であり、日常生活で「顔が大きくなった」と感じるケースは稀です。
・下顎を広げる場合
下顎は骨格的に拡大できる範囲が小さいため、多くは歯の傾きをコントロールして「広く見せる」方法を取ります。
つまり、実際に骨格を広げるわけではなく、歯並びを自然に整えるイメージです。
結果として、顔の下半分が引き締まって見えることもあります。

4.顎を広げる矯正のメリット

顎の拡大には見た目以外にも多くのメリットがあります。
・抜歯を避けられる可能性が高まる
・歯並びが安定しやすくなる(再発しにくい)
・口呼吸の改善や鼻づまりの軽減につながることがある
・舌の位置が安定し、発音・嚥下(えんげ)がスムーズになる
つまり、「見た目を大きくする」ための処置ではなく、顔の中のバランスと機能を整えるための治療なのです。
特に小児期に行うことで、呼吸や睡眠の質にも良い影響を与えることがわかっています。

5.注意すべきリスクとデメリット

もちろん、顎を広げる治療にも注意点はあります。
①広げすぎると歯ぐきへの負担が増える
限界を超えて広げると、歯根が歯槽骨(しそうこつ)からはみ出し、歯ぐきが下がるリスクがあります。
②元に戻ろうとする「後戻り」
特に成長が止まった成人では、骨が固くなっているため、治療後にリテーナー(保定装置)を使わないと、元の幅に戻ることがあります。
③顔のバランスが変わることもある
上顎を急速に広げる場合、ごく一時的に頬の張り方が変わることがあります。
ただし、これは骨格が安定する過程で自然に馴染むことがほとんどです。
治療計画を立てる段階で、顔貌シミュレーションやCT分析を行うことで、こうしたリスクを最小限に抑えることができます。

6.顔のバランスを整える矯正とは

現代の矯正治療は、単に「歯を並べる」ものではなく、顔全体の調和(フェイシャルバランス)を整える治療へと進化しています。
顎を広げることによって、
・頬のこけ感が改善される
・鼻筋が通って見える
・唇の突出感が減る
など、顔の印象がより自然で健康的に見えるケースも多くあります。
特に、デジタル矯正(3Dシミュレーション)を用いると、治療前後の顔の変化を可視化しながら最適な拡大量を判断できます。

7.まとめ

「顎を広げると顔が大きくなるのでは?」という不安はよく聞かれますが、実際には多くの方が、むしろ顔立ちが整い、口元がスッキリ見えるようになります。
重要なのは、「どのように」「どの程度」広げるかを正確に診断することです。
成長期のあごの成長方向や歯の傾きを考慮しながら行うことで、顔のバランスを崩すことなく美しい仕上がりが期待できます。
顎を広げる矯正は、見た目の変化だけでなく、呼吸・発音・咀嚼(そしゃく)など、生きる機能を整える治療でもあります。
もし「顔が大きくなりそうで不安」「子どもの顎を広げても大丈夫?」と感じたら、一度、歯科医院にて精密な分析を受けてみてください。
当院では小児矯正、成人矯正に力を入れております。
矯正に少しでも興味がある場合はお気軽にご相談くださいませ。

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