インプラントと糖尿病の関連について|藤沢市の歯医者・歯科医院|トータル歯科・矯正歯科 湘南辻堂|歯の保存・矯正治療・インビザライン・インプラント治療

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インプラントと糖尿病の関連について

インプラントと糖尿病の関連について|藤沢市の歯医者・歯科医院|トータル歯科・矯正歯科 湘南辻堂|歯の保存・矯正治療・インビザライン・インプラント治療

2025年12月12日

神奈川県藤沢市辻堂の歯医者、トータル歯科・矯正歯科湘南辻堂の理事長 高橋真広です。
今回は、「インプラントと糖尿病の関連について」お話をしていきます。

【目次】

1.糖尿病と歯科治療の関係とは
2.糖尿病の人がインプラント治療を受ける際の注意点
3.なぜ糖尿病がインプラントに影響するのか
4.インプラント手術のリスクと感染の関係
5.糖尿病でもインプラントができるケースとは?
6.術前・術後に大切な血糖コントロール
7.糖尿病患者さんにおすすめのケアと通院習慣
8.まとめ

1.糖尿病と歯科治療の関係とは

糖尿病は、血糖値が慢性的に高い状態が続くことで、全身の血管や神経に影響を与える病気です。
そのため、感染に対する抵抗力の低下や、傷が治りにくいなどのことが起こりやすくなります。
歯科分野では、糖尿病と歯周病との関係が特に深いことが知られています。
糖尿病の方は、歯周病の発症リスクが2~3倍に高まるとも言われており、逆に、歯周病を治療すると血糖コントロールが改善されるケースもあります。
つまり、糖尿病と口腔内の健康はお互いに強く影響し合う「双方向の関係」にあると言えます。

2.糖尿病の人がインプラント治療を受ける際の注意点

インプラント治療は、人工の歯根を骨に埋め込む外科処置です。
したがって、手術後の感染予防と骨との結合(オッセオインテグレーション)が非常に重要です。
糖尿病がある場合、
・傷口の治りが遅い
・感染リスクが高まる
・骨とインプラントの結合が不十分になる可能性がある
といった点に注意が必要です。
ただし、これらは血糖コントロールの状態によって大きく異なります。
適切にコントロールされていれば、安全にインプラント治療を受けられる方も多くいらっしゃいます。

3.なぜ糖尿病がインプラントに影響するのか

インプラントが安定するためには、埋入したチタン製の人工歯根と骨がしっかり結合する必要があります。
糖尿病では、以下のような理由でその過程に影響が出ます。
・血流が悪くなり、骨への栄養供給が減る
・免疫力が低下し、感染しやすくなる
・骨の代謝が遅く、結合が進みにくい
このため、血糖コントロールが不良なままインプラント手術を行うと、成功率が低下するリスクが高まります。
しかし、HbA1c(ヘモグロビンA1c)が7.0%以下程度で安定している方であれば、非糖尿病の方とほぼ同じ成功率が報告されています。

4.インプラント手術のリスクと感染の関係

糖尿病の方で最も注意すべきは、「感染リスク」です。
手術後の傷口に細菌が入ると、
・インプラント周囲炎
・骨吸収(インプラント周囲の骨が減る)
・最悪の場合、インプラントの脱落
といった合併症が起こることがあります。
特に、血糖値が高い状態では白血球の働きが鈍くなり、感染防御力が下がるため、術後のケアや定期的なクリーニングが欠かせません。

5.糖尿病でもインプラントができるケースとは?

「糖尿病があるとインプラントはできない」と誤解されることがありますが、実際はそうではありません。
以下の条件を満たす場合、多くのケースでインプラント治療が可能です。
・HbA1cが7.0%前後で安定している
・血糖値の急変動が少ない
・歯周病がきちんと治療・管理されている
・喫煙をしていない、または控えている
・医科と連携して全身管理が行われている
糖尿病専門医との情報共有を行いながら、安全なタイミングで手術を行うことが理想です。

6.術前・術後に大切な血糖コントロール

手術前後の血糖値管理は、インプラント治療成功のポイントになります。

【術前】

・空腹時血糖:130mg/dL以下
・HbA1c:7.0%前後
・感染源(虫歯・歯周病)の除去
これらを満たしたうえで手術に臨むと、感染リスクを大きく下げることができます。

【術後】

・食事、運動、服薬を医師の指示どおりに続ける
・清潔な口腔環境を保つ(特に歯間ブラシ・うがいが大切)
・定期的なメンテナンスに通う
糖尿病の方は、インプラント治療の成功よりも「維持」が重要になります。
治療後も定期的な歯科通院を続けることで、長期的に安定した状態を保つことができます。

7.糖尿病患者さんにおすすめのケアと通院習慣

糖尿病の方は、歯周病が再発しやすく、インプラント周囲の炎症も起こりやすいため、次のような習慣を意識してみてください。

・毎日のブラッシング+歯間ブラシを徹底
・就寝前のマウスウォッシュで細菌を抑制
・3ヶ月ごとの定期クリーニング
・体調変化(血糖コントロール悪化)時には早めに相談
インプラントを長く保つためには、歯科と内科の「二人三脚」が欠かせません。

8.まとめ

インプラント治療は、糖尿病があっても正しい管理のもとで十分に成功が見込める治療です。
大切なのは、血糖コントロール・口腔衛生・医療連携の3つを整えること。
インプラントは「噛める喜び」を取り戻すだけでなく、しっかり噛むことで食事内容が改善し、結果的に血糖値の安定にもつながるという好循環を生みます。
もし糖尿病でインプラント治療に不安を感じている方は、一度、医科とご相談の上、歯科医院でカウンセリングを受けてみてください。
当院では患者様の全身の健康を第一に考えた安全なインプラント治療を行っています。

インプラント治療をご検討されている方はぜひ一度当院までご相談くださいませ。

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