2025年11月29日
神奈川県藤沢市辻堂の歯医者、トータル歯科・矯正歯科湘南辻堂の理事長 高橋真広です。
今回は、「矯正治療中にお勧めの食事について」お話をしていきます。
【目次】
1.矯正治療中に食事を意識する理由
2.ワイヤー矯正とアライナー矯正、それぞれの食事の注意点
3.痛みがある時におすすめの食事
4.固いもの・粘り気のあるものはNG?
5.栄養バランスを保つための工夫
6.まとめ
1.矯正治療中に食事を意識する理由
矯正治療中の食事は、歯が動くスピードや歯ぐきの健康、さらには痛みの感じ方にも関係しています。
特にワイヤー矯正では、装置の周囲に食べかすが溜まりやすく、虫歯や歯肉炎のリスクが高まります。
アライナー矯正(マウスピース矯正)では、装置を装着したまま食べないとはいえ、着脱の回数や飲み物の種類にも注意が必要です。
つまり、矯正治療中は「食べ方」「食材」「食事のタイミング」などを見直せると、治療が成功しやすいと言えます。
2.ワイヤー矯正とアライナー矯正、それぞれの食事の注意点
【ワイヤー矯正の場合】
ブラケット(装置)やワイヤーが歯に直接ついているため、硬いものや粘着性のあるものは避けましょう。
以下のような食品は注意が必要です。
・硬いせんべい、りんごの丸かじり、氷
・キャラメルやガムなどの粘着菓子
・フランスパンや硬い肉類
これらは装置の破損や脱離の原因になるだけでなく、痛みを悪化させることもあります。
【アライナー矯正の場合】
マウスピースは取り外しが可能なため、基本的に何でも食べられます。
ただし、
・食後にしっかり歯磨きをしてから再装着する
・甘い飲み物をマウスピースをつけたまま飲まない
この2点を守らないと、虫歯や着色のリスクが高まります。
また、長時間装着していないと治療効果が落ちるため、「だらだら食べ」を避けるのもポイントです。
3.痛みがある時におすすめの食事
矯正開始直後やワイヤーの調整後は、歯が浮くような痛みを感じることがあります。
そんな時におすすめなのは、柔らかくて栄養のある以下のような食事です。
・おかゆ、雑炊、リゾット
・豆腐や茶碗蒸し
・具材を小さくしたスープや味噌汁
・煮込みうどん、柔らかい卵料理
・バナナ、ヨーグルト
ポイントは、「噛まずに飲み込める」「冷たくて刺激が少ない」食事を選ぶこと。
冷たいスープや豆腐などは痛みを和らげながら栄養を補うのに最適です。
4.固いもの・粘り気のあるものはNG?
・固いもの
装置の破損を防ぐため、丸かじりせず小さく切る工夫をしましょう。
にんじんやりんごなどはスライスやすりおろしにするのがおすすめです。
・粘り気のあるもの
ガムやキャラメルはもちろん、お餅やナッツ入りの菓子も避けた方が安心です。
装置に絡みつくと、清掃が難しく虫歯の温床になります。
・食べる時の姿勢も意外と大切
前歯で噛み切るよりも、奥歯で小刻みに噛むことで装置への負担を軽減できます。
5.栄養バランスを保つための工夫
矯正中に柔らかいものばかり食べていると、噛む刺激が減り、あごの筋肉が弱くなることもあります。
そのため、痛みが落ち着いたら少しずつ「歯ごたえのある柔らか食材」を取り入れるようにしましょう。
例えば、
・根菜類を煮物にする(にんじん、大根、ごぼうなど)
・魚を蒸してほぐす
・鶏むね肉をスープでじっくり煮る
また、カルシウム・ビタミンD・たんぱく質は歯や骨の健康に欠かせません。
牛乳・豆腐・小魚・卵・きのこ類を意識的に取り入れることで、治療のサポートになります。
6.まとめ
矯正治療中は、装置や痛みの影響で「食べづらい」「制限が多い」と感じることもあります。
しかし、正しい食材選びと食べ方の工夫で、矯正期間をより快適に・健康的に過ごすことが可能です。
歯を動かす治療は、身体の中で自然な変化を起こす繊細なプロセス。
食事はその変化を支える大切な要素です。
矯正中でも、心も体も満たされる食事を楽しみながら、理想の笑顔、歯並びを目指しましょう。
当院では成人矯正、小児矯正に力を入れております。
矯正をお考えの方はぜひお気軽に当院までご相談くださいませ。